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ダークレディと呼ばれて 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実 単行本 – 2005/8/10

4.8 5つ星のうち4.8 12個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 化学同人 (2005/8/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/8/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 456ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4759810366
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4759810363
  • カスタマーレビュー:
    4.8 5つ星のうち4.8 12個の評価

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ブレンダ・マドクス
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年2月13日に日本でレビュー済み
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20世紀における生物学上の発見のうち、最も重要であると言っても過言ではないDNAの二重らせん構造の発見は、ワトソンとクリックという二人の科学者によってなされたと学校の授業では習います。二人はこの業績によってノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

 しかし、その発見に最も重要なヒントを与えた写真を撮ったのは、当時二人と共同研究をしていたロザリンド・フランクリンという女性の科学者でした。彼女の二重らせんおける功績はワトソンの著書『二重らせん』によって不当におとしめられました。ただ、この詳細で綿密なロザリンドの伝記で語られるのは不幸な栄光無き天才の記録などではありません。語られるのは、自分の目の前のテーマに常に真剣に向き合い、自身の研究をより良いものにしていこうと研究以外の資金集めの活動等にも全力を尽くす姿や、研究室を出ると、非常に社交的で一人の人間として充実した人生を送ろうとする姿など、複雑で多面性を持つ人間としてのロザリンドです。

 とりわけ心に残ったのは、ロザリンドが晩年にがんの告知で余命がわずかであることを知った際、最後の共同研究者であったアーロン・クルーグに遺産の一部を譲渡し、研究を継続できる環境を整備したというエピソードです。アーロン・クルーグはその後、安定した経済基盤のもとで研究を継続し、ロザリンドとの研究を発展させ、後にノーベル化学賞を受賞しました。この行動の背景にはもともと家が裕福であったこともあるかもしれませんが、自身が性別や様々な面で完璧に満足のいく研究環境が得られなかった自身の苦労を共同研究者のアーロン・クルーグにはさせたくなかったということがあるのかもしれません。

 二つの巨大な科学的な功績の放つ光の影に隠れたロザリンド・フランクリンに光を当ててくれた著者及び関係者に対し、心から感謝いたします。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界のノーベル賞級の発見には閃きと同時に大いなる幸運が必要といわれる。当たり前のことをやっていては世界的な発見などあり得ないし、むしろ数々の挫折や失敗から見つけるもののほうが多いともいわれる。
学生時代に習ったワトソンクリックの二重らせん構造、その裏にはこういう事実があったとは、、。
それにしても科学者の名誉欲というのも果てしなく、また下品ですらある。これを思うと、人類の平和と発展のためと日々思いながら画期的な研究成果を出したなんて科学者はいるのかしらと思う。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ロザリンド・フランクリンという研究者を私が知ったのはワトソンの『二重らせん』を読んだ1980年のことです。この本の中でワトソンはフランクリンのことを貶めるように面白おかしく書いているのですが、彼女のX線写真がDNAのあの美しい2重らせん構造解明の決定的な科学的根拠となったことを考えると、何故、こうまでひどく彼女のことを、人格を否定するまで攻撃までしなければならなかったのか、長い間、理解できないでいました。しかしワトソン・クリック・ウィルキンズが犯した科学者として、そして人間としての道義に反する詐欺まがいの行為が明らかになるに従い、なるほどなと納得したものです。
 それにしてもワトソンという人間は本当に良くない。NHK出版親書の『知の逆転』で利根川進の奥さんの吉成真由美さんが2011年頃にワトソンにインタビューしています。ロザリンド・フランクリンのことにも言及していますが、ワトソンのフランクリンに対する攻撃性は未だに衰えていないようです。少しだけ引用させて頂きます。『ハッキリ言って、彼女(ロザリンド・フランクリンのこと)はノーベル賞に値しない。ノーベル賞は敗者には与えられない。誰も彼女から賞を奪ってなどいない』またどうしたらロザリンド自身がDNA構造を解明できる可能性が高くなったかという質問には『残念ながら違うDNAを持って生まれてくる必要があったでしょう』と、これ以降極めて不愉快な人格攻撃が続きます。もう、本当に良くない。
 私はロザリンド・フランクリンという科学者は不遇で不幸せで若くして亡くなってしまった上に、未だにワトソンからいわれのない人格攻撃を受け続ける、とてもみじめな人生を送った人だと思っていました。しかしこの本を読むことで、恋愛こそうまく行かなかったかも知れませんが、科学者としても一人の人間としてもとても活動的で濃密で充実した人生を送ったのだということがわかりました。それを知ることで、ちょっと大げさですが、私自身が救われたような気がしたものです。長年心のどこかに引っかかっていた小骨のようなものがとれ、すっきりした感覚を与えてくれた本です。生物学を志す若い人には是非読んでもらいたい本です。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年10月18日に日本でレビュー済み
ワトソンの「二重らせん」がベストセラーになったせいもあり、不運な暗いイメージのある女性科学者ロザリンド・フランクリンの生涯を丁寧に追った本です。
自分のデータをワトソンやクリックに勝手に利用され、それも知らず(知らぬふりか?)に後には彼らと共同研究するフランクリンですが、本書を読むと、フランクリンは不運な一時期を除いて、優秀な研究者として認められ、楽しく生きていたことが分かります。実際、業績はすばらしいと思います。(フランクリンの死後、ワトソンやクリックがフランクリンについてあまりよく言わないのは、やはり後ろめたさとそれ故の自己保身の気持ちがあるせいではないかと思い当たります)
DNAの構造発見をめぐっては、フランクリンの堅実な研究者としての姿勢と育ちの良さが自分を不利にしたのですが、大きな研究の流れの中ではその不運も小さなことに感じられます。おそらくフランクリンにとってはノーベル賞も大したことではなかったのでは、と思われます。どんな境遇でも自分を貫いて成功した科学者の一人という印象を受けました。
84人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワトソンの「二重らせん」が、彼本人のみの視線で書かれているのに対し、
こちらは当事者らとはほぼ関係のない第3者である著者が彼女を知る人々への
入念な取材をもとに書いた非常に客観的な記述です。

しかも、当の二重らせん発見の当時だけではなく、
ロザリンド・フランクリンの家系をさかのぼり
時代的、民族的、社会的背景まで入念に書き込んでいて
彼女がどういうバックグラウンドのもとに考え、行動していたのか
とても丁寧に推測しています。

二重らせん報告時のエピソードもさることながら、これが
第二次大戦直後の出来事であるという事実にも驚きます。
こんな、女性に大した権利も地位もない時代に
強い姿勢を貫きとおしたフランクリンに驚かされます。
当時の学術界(特にイギリス)が生々しく描き出される中、
ロザリンド・フランクリンという人物が鮮やかによみがえります。

彼女が世を去るくだりは涙なしでは読めません。
「二重らせん」単独で読んではいけない!と言いたくなります。
65人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年12月27日に日本でレビュー済み
科学にもしもは無いが、もしロザリンドフランクリンが長生きをし、L.ポーリングがDNAのX線写真を見る機会があったとすれば、DNAの二重らせん構造発見の栄誉はワトソン、クリック、ウイルキンスではなく、ポーリング、フランクリンの頭上に輝いたと思われる。なぜならポーリングは蛋白質のα—ヘリックスならびにβ—シート構造を既に発見し、ノーベル賞を得ており、DNAの構造についても3重らせん構造を提案していた。そしてフランクリン女史も自らのX線写真からDNA構造に関しては二重らせんの可能性を示唆していた。二重らせんの可能性は研究費の報告書の中に緻密に記載されており、その報告書をクリックの上司が読み、許可無く、クリックに見せた結果、ワトソン、クリックは二重らせん構造にたどり着いたのである。ウイルキンスに到っては全く貢献せず、当時犬猿の仲にあったフランクリンのX線データをワトソン、クリックに内密に見せたに過ぎない。単なるこそ泥に過ぎない。
当時女性が男性と御して研究に邁進するのは如何に難しい環境にあったかを考えるとフランクリンが若して亡くなったことに哀れを感じる。しかもその死因はX線を大量に浴びた結果の癌での死であり、それはキューリー夫人が放射線を大量に浴びた結果癌で亡くなったことと共通する。そのキューリー夫人の業績に並ぶ程の業績を挙げながら長らく日の目を浴びなかったフランクリン女史の業績について本書では正当に語られている。彼女は決してダーテーな人では無く、この書では彼女の潔癖を晴らしてくれた。
なぜ彼女をダーテーにしなければならなかったと言うと、ワトソン、クリックにとって彼女のデータの存在は目障りだったためである。X線写真の業績は彼らの業績では無く、X線写真のデータが無ければ二重らせんに辿りつけていない。データがなければ議論は無。彼らは机上の空論をし続けていたに過ぎない。
何時の時代でも人の褌で相撲をとるのは良いことでは決して無い。この本は今も恥を知らずに生きているワトソンに対する啓発の書である。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年7月1日に日本でレビュー済み
DNA の二重らせん構造を決定するのに大きな役割を果たした、ロザリンド・フランクリンの伝記。
いやー、やっぱり二重らせん構造発見に関わる人間模様はスキャンダラスだったんですねえ。Nature だってイギリスの国威発揚と学会秩序のためなら何でもするし。その辺のことを極めて冷静に、客観的に書いている。
これを読むと、ワトソンの「二重らせん」は自伝と言うより自伝的小説と思った方がいいことがよく分かる。もっとも、「二重らせん」が科学研究のダイナミズムを一般にアピールしたも事実で、読み物として面白くするための悪役がワトソンには必要だったのだろう。出版時期なども考慮すると、ワトソンの倫理観の欠如は明らかだが、小説=芸術だとすると、芸術に倫理を問うのは、八百屋にサンマを求めるようなものだ。
フランクリンの伝記としても、彼女のバックグラウンドから説き起こした、生涯の丹念な記述は、彼女のパーソナリティーを生き生きと描き出しており、すばらしいものだ。イギリスの裕福なユダヤ人家族に生まれた、極めて頭の回転の速い女性。しばしば攻撃的で「頭の悪いやつは嫌いだ」風。西洋人とつきあっていると、しばしば強烈な負けず嫌いに出くわすことがあるが、ある意味そう言う女性だったのだろう。それでも、魅力的な女性であったことを、この伝記は確かに伝えている。
個人的には、悲劇的な結末を持つ歴史小説(辻邦生の「背教者ユリアヌス」とか「安土往還記」のような)が好きなので、途中からは結構引き込まれた。日本人の「色即是空」的な価値観に毒されてるんですかね。
他にも、
当時の生物学研究におけるX線結晶学の重要な役割。
シュレディンガーの「生命とは何か」が当時の物理学者に与えた影響の大きさ。
などなど、認識を新たにしたことが沢山あって、有益であった。
37人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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